シャーロック・ホームズという名前を
一度も耳にしたことのない人は、まず
いないでしょう。

 

シャーロック・ホームズと言えば、

名探偵の代名詞として、特にミステリー
が好きでない人でも名前だけは聞いていると思います。

 

映画化や漫画化も何度となく行われ、
中には人間の登場人物を犬に置き換え
るという変わったマンガもありました。

 

あの宮崎駿監督もそのマンガの監督

をしていましたね。

 

ホームズだけでなく、その相棒のワトソン
や悪役のモリアーティ、兄のマイクロフト、
犬のトビーに至るまで、脇役の人々も世界中で愛されています。

 

あまりにもシャーロック・ホームズが
有名なため、

中には実在の人物だと思っている人もいるそうなのです。

 

今回はそのシャーロック・ホームズと、彼を巡る脇役達の世界を紹介していきます!

シャーロックホームズは実在していた?

残念ながらシャーロック・ホームズは
実在していません。

 

シャーロック・ホームズはイギリスの作家

アーサー・コナン・ドイル

の創作した人物なのです。

 

というわけで、作者であるコナン・ドイル
のことを少しばかり書いてみます。

 

作者 コナン・ドイル

アーサー・コナン・ドイル

Arthur Conan Doyle

イギリス・スコットランドのエディンバラ出身

1859年5月22日 生誕

1930年7月7日 没(71歳)

職業 作家、医師、政治運動家

最終学歴 エディンバラ大学医学部

ジャンル 推理小説、歴史小説、SF小説、心霊主義関係

代表作 シャーロック・ホームズシリーズ

チャレンジャー教授シリーズ

1902年 ナイトに叙せられる

人柄としては、かなり

保守的で国家主義的傾向が強いのです。

 

ドイルは医学部卒業後には開業医として
診療所を開設しましたが、成功はしなかったようです。

 

そこで副業として小説を書き始めました。

 

1884年にはシャーロック・ホームズシリーズ
第一作である長編小説『緋色の研究』を発表、
1890年には『四つの署名』も発表します。

 

1891年からは『ストランド・マガジン』
にホームズを主人公とした短編小説を連載、
これが爆発的なヒットとなり、人気作家の座を確立しました。

 

その後、シャーロック・ホームズとコナン・
ドイルの人気は世界的に広まり、ついには

シャーロック・ホームズは実在すると信じる人まで出て来ました。 

 

ところで。この名探偵シャーロック・
ホームズにはモデルがあります。

 

そのモデルはドイルの医学部時代の恩師で

外科医であるジョセフ・ベルとされています。

 

確かに雰囲気的にはぴったりの先生ですね。

 

それだけではなく、このベル先生は
スコットランドで警察の捜査に何回も
関与していたそうなのです。

 

勿論事件捜査ではなく、法医学的な面での関与

だろうと思いますが、それでも事件に
関係はあったわけですね。

 

コナン・ドイルはこのベル先生の仕事の
助手をしていましたので、間近でその活
躍を見る機会が多かったのです。

 

そのベル先生のイメージが、

後のシャーロック・ホームズへと発展して行った

のだろうと思います。

 

又、コナン・ドイルは後年心霊術と
心霊主義にのめり込み、心霊主義関係の
書物も何冊か発表しています。

 

その理由は、第一次世界大戦中に数名の
身内の戦死・病死があったためらしいです。

 

そのため、

晩年の活動はほぼすべて心霊主義活動

についてのものとなっています。

 

シャーロック・ホームズ

上の画像はシドニー・パジェットが描い
たホームズの肖像画です。

 

バジェットはストランド・マガジンに
ドイルのシャーロック・ホームズものが
連載されていた時の挿絵画家です。

 

ホームズの雰囲気を良く表している

と評価は高いのです。

 

シャーロック・ホームズとは?

シャーロック・ホームズについては、
小説内には生年や出身地は明確な記述が
なく、はっきりわかってはいません。

 

ホームズは大学時代に友人の父親にまつ
わる事件(グロリア・スコット号事件)を
解決したことで、探偵業を志すようになりました。

 

そして、大学卒業後に大英博物館近くの

モンタギュー街で探偵業を開業したのです。

 

その後、1881年にはルームシェアの相手としてワトソンと初めて出会います。

 

それがシャーロック・ホームズシリーズの

最初の作品である『緋色の研究』での出来事です。

 

その時ホームズは、ワトソンの様子を
一目見ただけで、アフガン戦争からの
復員者と見抜いてワトソンを驚かせました。

 

その後、ホームズの探偵としての名声は
うなぎ登り、海外からも事件の依頼が舞
い込むようになります。

 

そして1891年には、英国の犯罪組織の

総元締めであるジェームズ・モリアーティ教授

との対決となります。

 

この時、ホームズとモリアーティは組み
合ったままライヘンバッハの滝へ落ちた
とされています。

 

これが『最後の事件』ですが、

ドイル自身はここでホームズものを完了させるつもり

だったのです。

 

ところが、続篇を望む読者の意見が殺到、出版社の意向もあり、

後にホームズものは再開されます。

 

これが『空き家の冒険』です。

 

ではなぜ、この時ホームズは助かったのか?

 

それはホームズは日本の武術『バリツ』
を会得していたため、モリアーティのみ
を滝に落とすことができたのです。

 

バリツとは日本語の『ブジュツ』を、

ホームズが(ドイルが)聞き間違えた

のではないかと思います。

シャーロック・ホームズの能力は?

第1作『緋色の研究』の序盤で、ワトソン
はホームズの能力をこう評価しています。

 

  • 天文学の知識:全くなし 地球が太陽のまわりを公転していることを知らない
  • 文学の知識:なし
  • 哲学の知識:なし
  • 政治学の知識:少々
  • 植物学の知識:多様 毒薬に特に詳しい
  • 地質学の知識:限定的だがあり
  • 化学の知識:造詣深い
  • 解剖学の知識:正確であるが体系的ではない
  • 通俗文学の知識:不明 但し犯罪事件の知識は該博
  • ヴァイオリンの演奏:プロ級
  • バリツ、フェンシング、ボクシング:達人
  • 拳銃その他の武器類:一応使用できる

ワトソンはホームズが地動説を知らない
ことを聞いて驚愕したのです。

 

するとホームズは

「アハハ、驚いてら! でも知ってしまったからにはすぐ忘れなきゃ」

と言うのです。

 

ワトソンが何故と問うと、

人間の記憶力には一定の限度があるから

余計なことは忘れることにしている

とホームズは答えるのです。

 

ヴァイオリンについては、ホームズが君
はヴァイオリンは好きかと聞きます。

 

ワトソンはうまい人なら凄く良いが、下
手なヴァイオリンは我慢できないと答えます。

 

するとホームズはなら大丈夫と微笑みます。

 

事実、ホームズは妙なる音色でァイオリン
を奏でるのです。

 

しかも、ホームズの所有するヴァイオリ
ンは、なんとあの

『ストラディヴァリウス』なのです!

 

現在のストラディヴァリウスの価格は、

数千万円と言われています。

 

ストラディヴァリウスの最高価格のものは、

1600万ドル(約12億7000万円)

というとんでもない価格です。

 

1890年代はそれより大分安かったと思わ
れますが、それでも一介の探偵風情が購
入出来るものではないでしょう。

 

おそらくは、事件を解決して貰った

富裕な依頼者からのプレゼント

ではないでしょうか。

 

又、ホームズは格闘術は達人ですが、
射撃はあまりうまくなく、戦場の経験
があるワトソンの方が遙かにうまいようです。

 

モリアーティや他のキャラは実在する?

シャーロック・ホームズシリーズには、
以下で紹介するキャラクター以外にも、
魅力的な脇役が多数登場します。

 

ロンドン警視庁のレストレード警部は、

常識人としてホームズの引き立て役

となっています。

 

ホームズの兄のマイクロフトは、知能の
面ではシャーロック・ホームズを上回る

能力の持ち主です。

 

しかしとにかく怠惰で身体を動かすこと
が大嫌い。

 

これでは探偵は勤まりませんよね。

 

又、親のない少年達で組織した

ベーカー街遊撃隊(ベーカーストリート・イレギュラーズ)

も登場します。

 

この少年達は、普通の人間では怪しまれ
て近寄れない場末の情報を探してきたり
するのです。

 

そして、シャーロッキアン(ホームズの
ファン団体)の名称ともなっているのです。

 

尚、日本の団体の名前は、

バリツクラブ

です。

 

ワトソン

ジョン・H・ワトスンはホームズのルーム
メイトであり、又ホームズの冒険譚の執筆者でもあります。

 

少年時代はオーストラリアで育ち、その
後ロンドン大学で医学を学び、第二次ア
フガン戦争に軍医として従軍します。

 

その後負傷して退役、

ロンドンのベーカー街221B

でホームズのルームメイトとなります。

 

そして、ホームズの伝記作家的存在とな
り、シャーロック・ホームズの名を世に
知らしめるのです。

モリア-ティ

ジェームズ・モリアーティ教授は、

ホームズシリーズ最大の悪役

敵役として勇名をはせています。

 

21歳にして驚異的な科学論文を書くとい
う高い知的能力をもつ元数学教授。

 

ロンドンの裏町に暗躍する悪人達の総元締め。

 

この二つの相反する顔を持つ、複雑な人物です。

 

ホームズのモリアーティ評はこのようなものです。

 

「彼は犯罪のナポレオンだよ、ワトソン君。
この大都会の半分の悪事、ほぼすべての迷
宮入り事件が、彼の手によるものだ」

 

(最後の事件より)

 

モリアーティは本来、

ドイルがシャーロック・ホームズシリーズを終わらせるため

に作り上げた人物なのです。

 

そのために、ホームズと同等の知性を
持つ人物とされています。

 

コナン・ドイルと宮崎駿と並べますと、
どうしてもかなりの違和感はありますね。

 

なのに、パヤオはシャーロック・ホームズ
のテレビドラマを手掛けているのです。

 

しかも登場人物?は全て犬になっている

というトンデモホームズものなのです。

 

これがテレビアニメ『名探偵ホームズ』です。

 

宮崎としては、キャラクターが犬という
点を疑問に思っていたのですが、

制作元のイタリア側の要求が強いため、結局犬になったそうですよ。

 

本来のドイルの小説では、トビーという犬が活躍します。

 

ベーカー街221Bのホームズとワトソンの
陋宅に、ある日若く美しい女性が訪れます。

 

メアリー・モースタン

と名乗ったその女性に、女性には目のな
いワトソンは一目惚れ(笑)

これが長編『四つの署名』の滑り出しです。

 

ドイルのホームズものの長編でも、複雑
な筋と意外な展開で傑作の誉れ高い作品なのです。

 

その中で、ホームズとワトソンは犬の
トビーを借り出し、殺人現場に残った
クレオソートの臭いを手がかりにして追跡して行きます。

 

そして事件が無事解決すると、ワトソン
はメアリーに自分の心を告白します。

 

メアリーもそれを受け入れ、かくて二人は結婚、

ワトソンは住み慣れたベーカー街221Bを去り

新居を構えるという結末に至ります。

 

結び

シャーロック・ホームズというと、
名探偵のイメージがあまりにも強い
ため、実在の人物と思い込む人たちもいたそうです。

 

残念ながらシャーロック・ホームズも
モリアーティも実在はしませんが、

実在の人物以上に印象は強く残りますね。

 

小説というものの偉大さ、強さを感じてしまいますね。